日本の文化

《頭の体操》ここで一句創ってみませんか?48字完全パングラム

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48字完全パングラム""

こんにちは岩田タクです。

今回はちょっと変わった詩を紹介したいと思います。



3つの日本の詩(俳句、短歌、都々逸)

 

まず、詩といえば俳句短歌が思い浮かびます。

5 7 5 または

5 7 5 7 7 のリズムで刻む日本伝統のポエムですね。

言葉遣いも格式があり、何より文字数に制限がある中に世界を表現するという離れ業。

「言わずして言う」という日本語の大きな特徴抜きには成り立たないものですね。

 

また、季語抜きで自由度を高めた「川柳」というものもあります。

こちらは格式なんて必要なく、好きなように創ることができます。

交通標語とか、お茶のペットボトルとかに書かれていますね。

都々逸

 

もう一つ。

日本の詩で忘れてはいけないのが都々逸。

あまりなじみはないかと思います。

時々「笑点」でやっているのですが、

7 7 7 5のリズムのアレです。

例を出せば、

 

三千世界の鴉を殺し ぬしと朝寝がしてみたい  (高杉晋作)

 

磯の鮑(あわび)に望みを問えば わたしゃ真珠を孕みたい  (黒岩涙香)

 

このリズムです。

都々逸のリズムも小気味良くていいですね。

軽快なリズムの中にちょっとゆったりとしたものがあります。

 

48字完全パングラム

 

さて、今回紹介したかったのは俳句でも、短歌でも、都々逸でもありません。

「48字完全パングラム」です!!

どのようなものかというと、

「あ~ん、までのひらがな48文字を1回ずつ使って7・5調の詩を作る」というものです。

濁点、半濁点は区別しません。

「文字を1回ずつ使って創られた詩」を完全パングラムといい、ひらがなだけでなくアルファベットでもできます。

(基本的には表音文字(音を表す文字)での制作になります)

 

ちなみにここで言う48字は旧字体のゐ、ゑを含んだ以下の文字です。

あいうえお かきくけこ さしすせそ たちつてと

なにぬねの はひふへほ まみむめも や

らりるれろ わをん

48字完全パングラムの例

 

いったい何のことだかわかりにくいかもしれません。

でも、実は「48字完全パングラム」はとても身近にあるのです。

それは、「いろはうた」です。

「いろはうた」にはすべてのひらがなが含まれており、昔の子供達はこの歌を覚えることで文字の勉強をしたらしいです。

さて、本当にすべての文字が含まれているのでしょうか?

「いろはうた」を見てみましょう。

 

いろはうたの原文

色は匂へど 散りぬるを

我が世誰ぞ 常ならむ

有為の奥山 今日越えて

浅き夢見じ 酔ひもせず

 

いろはうたをひらがなで表記

いろはにほへど ちりぬるを

わがよだれぞ つねならむ

うゐのおくやま けふこえて

あさきゆめみじ ゑひもせず

 

旧仮名遣いですので「酔ひ」→「ゑひ」とか、なじみのない使い方があります。

これはこれでおもしろいものです。

「無常観」を歌ったものだと言いますが、現代語訳についてはいろいろあるようなのであえてここでは載せません。

悪しからず。

 

自分でも48字完全パングラムを創ってみた

 

挑戦しましたが、これがなかなか難しい。

1文字、1文字チェックしながら創っていくんですが、

後半になればなるほど使える文字が限られて単語が創れません。

それでいて全体の意味が通るようにしなければいけないのですからこれは至難の業。

電子辞書片手に調べながらやりました。

 

恥ずかしい作品紹介

 

3回創ってやっとそれらしきものができました。

一応参考までに晒したいと思います。

ハズカシイ。。。

 

季節は香り 立ち籠めて         きせつはかほり たちこめて

見よあけしそら 山麓を         みよあけしそら さんろくを

萌ゆる山根に 伏す渟名井        もゆるやまねに ふすぬない

我酔ひ彼方の 有為へ笑む        われゑひおとの うゐへえむ

 

解説

あけし(い)…気分のさっぱりする様

渟名井…清浄な泉、または井戸。

有為…様々な因縁によって生まれた現象や存在。仏教用語。

 

季節の香りが立ちこめている。このさっぱりとした空や山を見よ。萌える山の端にある泉も美しい。私はその景色に酔って遠く、そのすべてにほほえみかけた。

 

まとめ

 

ああ、恥ずかしかった。

実際に48字完全パングラムを創って思ったのは、

「単語の勉強になる!あと、パズル」です。

使える文字が限られている中で意味を通すためにいろいろ調べます。

その中で今まで知らなかった単語を見つけることができます。

「ぬない」ってなんだよ、とか思いました。

でも「渟名井」という言葉があったのです。

 

また、どの文字を使って、どの単語を創り、どのように組上げるか、はまさに「言語パズル」。

もの凄く頭を使った気がしました。

ちょっとした気晴らしでやるには難しいと思いますが、

こういうことに興味がある方はドはまりするのではないでしょうか?

大変だけど、是非一度やってみてください。

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