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真の食料安全保障を踏まえた農業形態について考えてみた

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野菜

こんにちは岩田タクです。

前回の記事(→こちら)では食料安全保障にかかる作物の栽培にかんして、「肥料の輸入頼り」という落とし穴があることを書きました



ではどうすれば良いのか?

ということで、今回は輸入肥料に頼らない農業形態について書いてみたいと思います。

海外の動向に左右されずに自国の食料をまかなう。

輸入肥料に頼らない農業として、栽培方法(農法)と栽培品種の面から考えていきたいと思います。

 

関連記事→「農業と日本の未来~AIやBIが出てきた世の中での農業」

     「これからの農家の形態~小さく販売力のある農家~」

「日本の食糧自給率と意外な落とし穴」

「食料安全保障という概念」

 

・農法の工夫

  • 有機農法

良く聞く言葉ですが、これはいったいどのような農法なのでしょうか?

名前の通り「有機」肥料を使います。

輸入に頼っている化学肥料は「無機肥料」になります。

 

「有機肥料」とはわかりやすく言えば堆肥のことです。

堆肥には窒素やリン酸など様々な栄養素がごっちゃに入っています。

これに対してリン酸ならリン酸だけ、窒素なら窒素だけを取り出してパッケージした物が化学肥料(無機肥料)と呼ばれる物です。

 

有機農法の何が良いかと言えば、家畜の糞や稲藁など、自然にある物を肥料として利用することです。

そのことで輸入原料に頼らずに済みます。

 

  • 自然農法

山は特に肥料や農薬をまいたりしていないのにあれだけの雑草や木々が育ちます。

本来自然にはそれだけのポテンシャルがあるのです。

自然農法はそこに目をつけました。

 

無肥料、無農薬、不耕起で行い、土作りを重視します。

雑草は刈らずにそのままにしておくか、畑に入れて肥料として利用します。

極力人の手を入れず、ありのままの状態の畑で作物の栽培を行います。

とにかく自然のまま。

 

  • 炭素循環農法

山の中で起こる栄養素の循環を畑の中で再現しようという農法。

基本的には無肥料、無農薬。

土中微生物の力を利用して作物の栄養素を作ってもらう。

 

 

このように、

農法の面から言えば輸入肥料に頼らないやり方は十分に可能だと考えます。

しかし、紹介した方法はいずれも、

・化学肥料を使った場合に比べて収量が低い

・手入れが煩雑

・安定して栽培できるようになるまでに3~5年はかかる

というデメリットがあります。

栽培品種の工夫

 

現在使われている栽培品種はその特性から、在来、固定種、F1品種、遺伝子組み換え品種に分けられます。

それぞれ見ていきましょう。

  • 在来種、固定種

原産地域に生息していた品種。

またはそれらを掛け合わせて作った品種。

当然のごとく種を採って次世代を作ることができる。

 

野菜そのものの味が濃いと言われている。

生育が不揃いで、出荷や機械化には不向き。

 

  • F1品種

ある程度分類の離れた作物同士を掛け合わせて作ったハイブリットの第1世代。

例えば、生育の早いキュウリと大きな実のなるキュウリを掛け合わせた場合、その第1世代(子供)は両方の性質を併せ持つ(生育が早くて大きな実をつける)。

第1世代(子供)が両親の良いところをどちらも受け継ぐと言う性質(雑種強勢)を利用して作られた品種。

生育期間や大きさが一定で流通や機械化にはもってこい。

 

しかし、種子は不稔で、その次の世代(孫)が生まれない。

毎年種苗会社から種や苗を買わなくてはならない。

 

現在の日本の作物の90%はF1品種と言われている。

ホームセンターで売っている苗や種は(特に記載がなければ)まず間違いなくF1品種。

 

  • 遺伝子組み換え品種

人為的に遺伝子を組み換えて人が栽培するのに適した品質にした品種。

害虫に耐性があったり、生育スピードが調整されていたりする。

 

個人的には種の多様性を無視しているようで好きくない。

 

無肥料無農薬を目指すのであれば原種、在来種が一番可能性があると思われます。

化学肥料や農薬がない時代から栽培されてきた物もありますので、伝統的な実績があります。

栽培品種についてはF1品種はそもそも農薬や肥料を使用する前提で作られていると言います。

遺伝子組み換え品種は物によっては化学肥料、農薬の使用を押さえることができるかもしれません。

まとめ

 

食料安全保障の観点から、化学肥料をなるべく使わないで作物を栽培する。

そのための可能性を農法と栽培品種から探ってみました。

 

品種に関してはやはり在来種、固定種が適しているのではないでしょうか。

農法についてはそれぞれ欠点があったり、眉唾物のデータがあったり、まだまだ発展途上の感はありますが、逆に可能性は十分にあると思います。

 

ではこれらをどう生かすか?

私はもっと若い人達が農業に参入するべきだと思います。

 

日本の農業人口の殆どは70歳以上だと言います。

これでは先はありません。

農業の未来がないと言うことは日本の食糧自給の未来がないと言うことです。

食糧自給が困難になれば(今でも自給率は十分低いですが)貿易、外交、安全保障が不利になります。

 

結果的に損をするのは我々国民です。

ではどうすればよいのか?

若者達が参入したくなるような「儲かる」農業形態を提唱する必要があります。

次回はこれからの農業形態について一つの提案をしてみたいと思います。

「これからの農業形態」へ

 

 

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