天皇陛下について

驚き!!1367首もの漢詩を作られた大正天皇~その風雅の心~

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大正天皇の漢詩""

こんにちは岩田タクです。

今日は大正天皇の漢詩を紹介したいと思います。



天皇の作る詩といえば、短歌が一般的です。

しかし、大正天皇に限っては漢詩がとてもお上手でした。

 

「一つ詩を作らうか」

 

大正時代といえば明治と昭和に挟まれ、しかも期間も短く、なんか存在感が薄い時代という印象があります(無礼)。

大正天皇も御即位されていたときはご病気のためその期間の半分ほども表に出ることはできなかったそうです。

そんな大正天皇ですが、漢詩の才能はピカイチでした。

明治12年にご降誕され、明治29年から大正6年までの22年間に実に1367の漢詩をお作りになられました。

この数は歴代天皇の中でも一番です。

 

天皇は平成30年現在で125代。

皇紀2678年の長い歴史の中で一番ということです。

第二位は後光明天皇(第110代 江戸初期)の98

それと比べると大正天皇は「他に類を見ない」天才だったことが伺えます。

 

ご政務の余った時間や、運動の前などによく「一つ詩を作らうか」と楽しそうに仰られる。

すると侍従がそのための道具を持ってきて、詩ができると皇后陛下が天皇専用の用紙を持ってきて、それに清書したそうです。

子供の頃から詩が好きで、漢詩の先生に習ったことを素早く吸収し、そして楽しんで作っているうちについには1000首を超えたんだそうです。

まさに「好きこそ物の上手なれ」ですね。

西瓜(すいか)

 

ではそんな大正天皇の漢詩を一つ紹介したいと思います。

 

題名は「西瓜(スイカ)」。

実はこの「西瓜」の存在をとある動画で知ったことが初めのきっかけでした。

 

原文

西瓜

濯得清泉翠有光

剖来紅雪正吹香

甘漿滴滴如繁露

一嚼使人神骨涼

 

七言絶句というやつですね。これを書き下し文にしてみましょう。

 

西瓜

清泉(せいせん)に濯(あら)い得て翠(みどり)光有り

剖(さ)き来れば紅雪(こうせつ)正に香(こう)を吹く

甘漿滴滴(かんしょうてきてき)繁露(はんろ)の如し

一嚼(いっしゃく)人をして神骨(しんこつ)涼しからしむ

 

意味を訳していきます

 

すいか

清らかな泉に洗われてつやつや緑色に光る

割れば中は赤い雪のよう。芳香を放つ

甘い汁がぽたぽた露のようにたれる

一囓みで心も体も涼しくなる

 

いかがでしょうか。

 

「すいか」という一見なんでもない題材からここまで品のある詩を作ることができるのかと、初めて知った時には感動しました。

スイカの赤い実を「紅雪」と喩えているのも面白いです。

確かに雪原のうように輝いてますよね。

 

また、個人的には「甘漿滴滴繁露の如し」というところが気に入っています。

読んだ時の音も面白いし、漢詩独特の日本語にはない表現が新鮮でした。

「滴滴」って、なんとも的を得た表現だと思いませんか。

まとめ

 

今回は「詩」という視点から天皇を見てみました。

その中で漢詩という分野で異彩を放った大正天皇。

その御製は精緻で奥深く、そして優雅でした。

 

代表として個人的に気に入っている「西瓜」を紹介しましたが、もちろんまだまだ素晴らしい詩がたくさんあります。

興味を持たれた方がいましたら、最後に示した参考文献を探してみてください(個人的には「桜花」なんかも好きです)。

そこには繊細で、雅な世界が広がっています。

参考:漢詩人大正天皇―その風雅の心―(石川忠久、大修館書店)

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