古典ノススメ 書評

古典ノススメ「人間椅子」江戸川乱歩

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江戸川乱歩の人間椅子""

古典ノススメ「人間椅子」江戸川乱歩

こんにちは岩田タクです。

今回の「古典ノススメ」は満を持しての江戸川乱歩!!



プロフィールにも書いたとおり私は乱歩が大好きです。

紹介する作品はいろいろ迷ったのですが、最初はこれ。

「人間椅子」でございます。

後にネタバレもありますのでご注意ください。

 

ポイント1:江戸川乱歩の代表作の一つ

 

この人間椅子という作品は短編です。

乱歩の短編集には高い確率で収録されています。

江戸川乱歩の乱歩っぽさがたくさん詰まっていると思います。

乱歩の代表作といってもいいのではないでしょうか?

 

読んだことなくても名前くらいは聞いたことあるはず(?)

最近ではパロディも多いですね。

その原点となったこの作品。

 

内容としては「おどろおどろしさ」「怪しさ」「恐怖感」というワードが思い浮かびます。

そしてこの作品から連想するこれらのワードが、江戸川乱歩という作家に対するワードと一致します。

 

「作者なんだから当たり前じゃん」と思う方。

もちろんそうです。

が、しかし、そうでもないです。

 

人間には多面性があります。

その一方でその人の根幹たるブレない部分もあります。

他の作品にも「乱歩っぽさ」はありますが、それが一番濃い(と思う)のがこの作品です。

 

ぜひ「人間椅子」と他の作品を読み比べてみてください。

「人間椅子」に限らず「乱歩ワールド」はとても魅力的です。

世界が変わりますよ。

 

ポイント2:手軽に読める

 

この作品は「古典ノススメ」で紹介するにはやや新しい作品です。

この作品が発表されたのは大正14年。

ですが、読みにくいということはありません。

 

もちろんその時代の仮名遣いや、単語の問題はあります。

しかし、これらの問題も現在発売されている本によっては直してあったり、ルビがふられていたりします。

さらに、流通量も多く、様々な出版社から発売されていますし、古本屋でも多く見かけます。

さらに図書館や電子書籍という手もあります。

 

読もうと思ったら手に入れるのは簡単です。

ポイント3:内容について(ネタバレ有り)

 

ここからは内容に関してレビューしてみたいと思います。

まだ読んでいない方は気をつけてください。

 

 

 

 

 

 

私が思う「人間椅子の」素晴らしい部分は「グロすぎない」といことです。

乱歩の作品の大きな特徴としてよく、「エロ、グロ、ナンセンス」と言ったりします。

最近のパロディ作品もこの部分に注目しているものが多いと思います。

始め、「人間椅子」「グロ」と聞くと、人の体で作った椅子なのかな?

なんて思いました。

 

しかし、この作品はそんなグロ要素はありません。

要約すれば、

「私はあなたの椅子の中にいて、いつも監視してますよ」っていう話はどうでしょう?

という話です。

 

人が死にません。

血は流れません。

心の葛藤もありません。

物語のオチはあっけなくすら感じます。

でも、そこがこの作品のいいところなんだと思います。

 

いたずらに「エロ、グロ、ナンセンス」に走りすぎない。

でも「おどろおどろしさ」や「怪しさ」は満載に。

かつ短編でギュッとまとめてある。

 

結果的に椅子の中に人はいなかったワケですが、充分にそれがあり得るという生活の中の盲点。

そしてあまりに突飛な着目。

人間の心の闇を描いた「お岩さん」に通じるような心理を描き、単純に血を流すような「グロ」とは一線を画したこの作品は短いなれど、とても奥深いと思います。

 

まとめ

 

そんなわけで「人間椅子」の紹介でした。

作品には色々な要素が見つけられて、考えるほど沼にハマっていくような感じがしました。

改めて「乱歩ワールド」の恐ろしさ、もとい面白さに私自身も気づくことができました。

本はお手軽に手に入ります。

(個人的には写真の春陽堂の本が不気味で好きです)

ぜひ読んでみたください。

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