古典ノススメ 書評

古典ノススメ「野菊の墓」伊藤左千夫 切ない!昔のラブストーリー

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伊藤左千夫の野菊の墓""

古典ノススメ「野菊の墓」伊藤左千夫

今回も「古典ノススメ」シリーズです。

お正月の時間があるときには普段は読まない本を読んでみませんか。



今回紹介するのは「野菊の墓」。

明治の切ない恋物語です。

 

ポイント1:昔の農村を想起させる文体

 

物語の舞台はとある農村。

読んでいるとまるで自分がその舞台にいるかのような錯覚に陥ります。

それほどの文体。

私の実家は農家なんですが、そのためですかね?

 

素朴で、優しくて。

文章を読んで想像する風景がことごとく懐かしい。

もしかすると皆さんの心の中に潜む日本の懐かしさを呼び起こしてくれるかもしれません。

 

ポイント2:典型的な昔の恋愛事情

 

先にも書いたとおりこの物語は明治時代に書かれました。

今とは全く価値観や恋愛観が異なります。

物語では農家の本家の息子と女中の女の子との恋愛が描かれます。

 

しかし、この時代両者のあいだには「身分の違い」がありました。

その「身分の違い」又は「お家どうしの結婚」といった、現在では考えられないような障壁のためなかなか二人の恋はうまくいきません。

そのやきもきする感じがたまらない。

 

二人の感情は本当に純真で、お互いを想っているのにそれを口に出すことができない。

口に出してもどうせ叶わぬ恋とわかっているから。

そうこうするうちに男の方は都会の学校へ行くことが決まり、女中の女の子も別な家との結婚が決まってしまいます。

「純情な切なさ」とでも言いましょうか。

この感じをリアルに味わえるのが「古典」恋愛物語のいいところではないでしょうか?

 

この話は短編で、ページ数は60ページほど。

ハードルは高くはないのではないでしょうか。

現代の疲れた心に一服の清涼剤を。

ぜひ読んでみてください。

ポイント3:蛇足。個人的な思い入れ

 

ここからは私の個人的な話ですので飛ばしていただいても構いません。

この本に出会ったのは高校3年生の時の模擬試験。

国語の現代文で出題されました。

あまりにもいい話でつい物語の世界に浸ってしまいました。

 

みなさん聞いたことはあるでしょうか?

現代文テストでは物語の世界にのめり込むと逆に点が取れないということを。

例に漏れずその時の模試は散々でした。

 

でも、物語にのめり込んだのは私だけではありませんでした。

友人の何人かで休み時間に話題になりました。

そしてその友人も点数が悪かったそうな…。

 

その後。

大学入試が終わってから友人が出典となった本を見つけてきました。

私もそこで初めて全文を読み、感動しました。

そしてその感動をほかの人にも伝えようと思い、今に至ります。

 

まとめ

 

以上「野菊の墓」の紹介でした。

この本は個人的な思い入れの強い作品です。

いつかはこのブログで紹介したかった本です。

昔ながら(?)の切ないラブストーリーが好きなお方。

オススメです。

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