天皇陛下について 歴史

日本国において天皇陛下とはどのようなご存在か ⑪天皇は民と共にある~明治天皇の決意~

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⑪天皇は民と共にある~明治天皇の決意~

明治天皇"" 

今回も天皇のエピソードです。

題にある通り明治天皇の実際にあったお話を書いていきたいと思います。



これまでの記事で書いてきたとおり天皇の政治は自分のためではなく、人のため。代々民のことを考えて国民のために尽くしてきました。

だから国民の方も革命など起こさず、民と王様が一体となって日本を支えてきました。

明治天皇も例に漏れずそうでした。

 

 

日露戦争開戦

 

時は明治維新の後。

これまでの鎖国を打ち切って欧米列強の構える世界に乗り出した、アジアの小国日本。

陰謀渦巻く世界政治の中で翻弄されながらも国の誇りを失わず、アジアの代表として列強とタメを張った時代。

弱肉強食の中で日清、日露、大東亜と数々の戦争を乗り越えた時代。

その初めの天皇。

 

明治天皇はその激動の始まりの時代各国との軋轢の中でもそれまでの天皇と同じく民の為を思って国を治められました。

 

日露戦争開戦に向けていよいよ情勢が緊迫し、御前会議が繰り返されるその中で「開戦やむなし」という内閣に対して「戦争を回避する道はないのか」と再三確認を取られたそうです。

 

「戦争になれば一番苦しむのは民である」

明治天皇はそのことをよくご存知でしたから国民のためにもなんとか戦争はせずになんを乗り切る道はないのかと考えられたのでしょう。

 

しかし、世界の情勢の中でいよいよ戦争以外に道はないというとき、内閣に裁可を仰がれた時には「ロシアとの国交断絶を裁可する」とおっしゃいました。

 

もしかしたら読者の皆さんの中には「戦争は天皇陛下の決断によって行われた」と思っている方がいるかもしれません。 

それは少し違います。

天皇陛下が一人で戦争の決断をするのであれば、それは独裁です。

しかし、天皇は独裁者では全くありません。

 

大日本帝国の時代でも、内閣があり、議会があり、そこで決定した事項について天皇にお伺いを立てて国の決定事項としたのです。

戦争についても、内閣が“もう戦争するしかない”となった時に戦争を決定するのが天皇です。

 

民が選んだ内閣が決定したことをご自分が責任を背負って決定を下すのです。

ですから戦争を行う決定をするのは天皇ですが、それを議論するのは国民から選ばれた政治家で、天皇は責任だけを背負うのです。

私利私欲のためではなく全国民の責任を背負って決断を下す王様は世界広しといえども天皇陛下しかいませんでした。

 

日露戦争中の明治天皇

 

日露戦争のなか、明治天皇は「戦争中であるから贅沢はしない」といってお部屋の中から調度品をなくされました。

のみならず同じお部屋の中に布団を敷き、朝には布団をたたんで執務をなされました。

 

見かねた将校が「なにか絵でも飾りましょうか」と尋ねると、「戦地の将兵たちの官舎に絵がかかっているのか」といってその将校を咎めました。

 

また、別の将校が「せめてお休みになるソファを置きましょう」というと、「戦地の将兵たちはソファを使っているのか」と、またお咎めになりました。

 

さらには食べ物や着るものまでも戦地で戦う兵たちと同じものを用意していたといいます。食事については、普段天皇の食事を見ることはできないのでたまたま緊急の知らせをした将校が見たものらしいです。

 

もちろん明治天皇は東京にいて、命の安全は保証されています。

『それでいて現地の兵と同じ格好をしたり同じものを食べたりするのはただの見せつけではないか』と思われる方もいるかもしれません。

 

でも、天皇陛下は必要な時にしかお目にかかれません。

食事などは本来は誰も見ることができないのですから、隠れてご馳走を食べていてもいいはずです。

それが、実は誰も見ないところで将兵たちと同じ質素なごはんを食べていました(戦時中ということで緊急の連絡などはいちいち許可を取らなくても謁見できたそうです)。

 

明治天皇はそうまでして民と共にあろうとしたのです。

 

誰が見ていずとも祖国から遠く離れて国のために命をかけて戦ってくれる者たちに寄り添う。

明治天皇にとって国と共にある、民と共にあるとはそういうことだったのです。

 

日露戦争には辛くも勝利しましたが、その知らせを聞いても明治天皇は喜ばなかったそうです。

勝利の影に倒れた将兵たちのことを思えば手放しでは喜べませんね。

 

参考:

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